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部屋を退去して、和也さんのマンションへ向かう。
お互いになぜか無言。
あたしの心の中には、うれしさと……
不安と……
戸惑いの……
いろんな感情が渦巻いていた。
もう、戻れない。前に進むしかない!
車を降りてエントランスへ向かう。
エレベーターを降りて和也さんの部屋の前。
和也さんが玄関の扉を開けた。
ふたりで中に入る。
パタンッ
静かに扉が閉まった。
「璃子、おかえり」
「たっ、ただいまっ!」
突然の会話に、思わず条件反射で言ってしまう。
見上げると、和也さんはとても優しい笑顔で、うれしそうにあたしを見ていた。
あまりの優しい瞳に思わず見とれてしまう。
「あ、あのっ、これからどうぞよろしくお願いいたします」
恥ずかしさでうまく言えない。
そんなあたしを、和也さんは、ギュッと抱きしめた。
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