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思わず後ずさりをする。
この世界の猫って、話せるの?
「………」
私は、黒猫の首根っこを掴んだ。
案外軽くて、ヒョイっと簡単に持ち上がった。
どう見ても、ただの猫だよね。
『何時まで掴んでるつもりだ』
「え、い、すみません」
なんで私は猫に謝ってるんだろう。
って、猫が話すって、話すて………ぇえ。
『言っておくが、俺は猫じゃないぞ』
「いや、猫じゃない」
どこから、どう見ても。
『ふぅ………仕方が無い』
黒猫は、首を横に振った。
かなり馬鹿にされてる気がするが。
『食事の礼だ、見せてやろう』
「何を、………!」
いきなり黒い光が黒猫の身体を包んだ。
私は1m程、黒猫と距離を取った。
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