6/21
8327人が本棚に入れています
本棚に追加
/154ページ
思わず後ずさりをする。 この世界の猫って、話せるの? 「………」 私は、黒猫の首根っこを掴んだ。 案外軽くて、ヒョイっと簡単に持ち上がった。 どう見ても、ただの猫だよね。 『何時まで掴んでるつもりだ』 「え、い、すみません」 なんで私は猫に謝ってるんだろう。 って、猫が話すって、話すて………ぇえ。 『言っておくが、俺は猫じゃないぞ』 「いや、猫じゃない」 どこから、どう見ても。 『ふぅ………仕方が無い』 黒猫は、首を横に振った。 かなり馬鹿にされてる気がするが。 『食事の礼だ、見せてやろう』 「何を、………!」 いきなり黒い光が黒猫の身体を包んだ。 私は1m程、黒猫と距離を取った。
/154ページ

最初のコメントを投稿しよう!