プロローグ

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―プロローグ― やぁ、はじめまして、かな? 突然だけれど、君は人間? 神様? 死神? それとも、既に死んでいる死人かな? ハハハ、冗談冗談。 そんなに本気にならないで。 まぁ、人間だよね。 【普通】。 でも、そんな神様や死神や死人が、 【普通】にそこらを歩いていたら、 素敵だと思わない? 素敵な、素晴らしい世界だよね。 え? 流石に死神と死人は嫌だって? 酷いなぁ…。 なんてね。 まぁ、それも【普通】だよね。 え? 俺は何者か、だって? 何だと思う? 人間? うーん、【半分】正解。 じゃないな。 【四分の一】正解。 俺はね、【生きてた】人間だけど、【今を生きる】人間だよ。 人間で神様。 神様で死神。 そして、死神で、死人。 死神で人間なんだよ。 訳が分からない? そうだよ【普通】。 俺はね、死んでいるけれども、死なないんだ。 永遠に生き続けるんだ。 名前からして、俺は生きているのに、死んでいるからね。 矛盾だって? そっちの方が【愉しい】じゃないか。 俺の名前? いいよ。 質問に答えてくれたお礼に、教えてあげる。 暇潰しの相手をしてくれたお礼に、教えてあげる。 俺の名前は……。 【死期 尊命】(シキ・ミコト) あ、そうだ。 君さ。 質問に答えてくれたのは凄く嬉しかったんだけれど。 君の答えは【普通】過ぎたよね。 つまらないな。 俺、つまらないのは嫌いなんだ。 【愉しい】方が良いからね。 君は、つまらない人間だから。 【要らない】よね。 【要らない】のなら、 【殺シテ】 しまおう。 じゃあ……さようなら。 来世で、また会おうよ。 少しは【愉しい】人間になっていてよ。 【愉しみ】にしておくよ。 つまらない人間は、 【キライダカラサ】
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