大魔人の来襲

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大魔人の来襲

 茜台駅の信号を通ると、すぐに目的らしきアパートが、見えてきた。  階段付き5階建てのアパートである。5階も在るのに、エレベータが無い不思議な建物だった。 「ママ、あとどんくらい?」鈴が柳子にねだった。 「もう着いたさね」柳子は煙草を吸いながら、やさしい笑顔で答えた。  鈴はパパの、葉巻をくわえた、顔を考え、わくわくしてきた。 (パパびっくりするかな?)  トラックが街を行く、期待に膨らむ少女を乗せて。  ◆ ◆ ◆ 
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