Honey 1

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優は口元を緩めながら、着ぐるみを脱がせた。私はそのままベッドの上に座る。 甘い薔薇の香りに包まれた花の妖精を、吸血鬼が容赦なく襲った。 「やだぁ、優」 「吸血鬼に襲われるって、どんな気分?」 「クリスマスに吸血鬼はナイね」 「だよな、守本のヤツ覚えてろよ」 文句を言いながら、優はチュッと私にキスを落とした。 ベッド脇にあった薔薇の花を手で摘み、優が私に差し出した。 真紅の薔薇。 顔を近付け、甘い香りを吸い込む。 「…あれ?」 鼻先にあたる、ちょっと冷たい感触。花びらの中を覗くとキラリと何かが光った。
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