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「来週は文化祭かあ。 …早いよねえ」 駅の改札をくぐりながら、 彩加はしみじみと言った。 「3学期はほとんど自由登校だから、 ホントにあと少しなんだね、 学校に通えるのも」 「…そうだね…」 来週に迫った 放送部の引退にさえ 実感が湧いていないわたしは、 卒業という大きな別れを、 うまく想像することさえ 出来そうになかった。 「卒業したら、…みんな バラバラになっちゃうね」 「…うん…」 わたしたちは何となく 重い気持ちになって、 ホームに続く階段を 並んで上がった。 登りきったところで、 彩加がぴたりと足を止め、 目を見開いた。
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