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刻也さんが告白をしてくれたあの日のような鬼気迫る勢いで、朝から会社で「泊まりの準備してきただろうな?」って確認された時は飛び上がりそうだった。
刻也さん、会社なのに補佐の顔が取れかかってるんだもん。
しかもそんな時に限って都合よく廊下を通りかかった石田さんが、補佐を見てゲラゲラ笑う。
「永友補佐ってさー、いろいろしつこそうだよね?」
私の耳元でそんなことを囁いて私を赤面させ、刻也さんを怒らせていた。
石田さんを見ていると、私より補佐の方が好きなんじゃないかと勘繰ってしまうほどだ。
けれど、そんな石田さんや営業の鈴木係長が私たちを見守ってくれているからこそ、会社でも穏やかな毎日を送れている。
友達に先輩に上司に――私達はたくさんの人に応援してもらえて、温かく見守ってもらえて幸せだ。
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