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「いきなり来ないでね。連絡してよ。」 私は航の帽子を渡した。 「……なんで、急に来ちゃいけないの?」 航が余りにも真剣な表情を浮かべたから、戸惑った。 「……当たり前でしょ。他に男いたら困るから。」 いつものように振る舞った。 そう、私はこういう人間。 『一途』や『純』は私じゃない。 心より、復讐。 気持ちより快感。 それが私を強くさせてきた。 まだ達成していない事がある。 私の全てを捨てても成し遂げなきゃいけない。 だから、私は『悪女』でいい。
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