752人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
近くのバーに行き、1番奥の席に座って軽めのカクテルを注文。
暫く言葉を発することもなく、ただ窓の外の景色を見ていた。
「はぁ~、今日はごめん」
ため息とともに沈黙を破ったのは緒方店長だった。
「いえ。私のほうこそ助けて頂いてありがとうございました」
あの時助けてもらえなかったらきっと尻餅をついていた。
尻餅をつくのとキスされるの、どちらがいいかと聞かれたらちょっと困る。
痛いのは嫌だけど、キスは……。
思わず唇に手を当てた。
俯いたまま顔を上げられない。
.
最初のコメントを投稿しよう!