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「私は全力で行ってもいいんだけど……いいの?四神の2人は」
ヒラヒラとカードを揺らして脅しにかかるウラヌスに玄武と朱雀は黙り込む。
今の2人には決めかねるのだ。
「何も言わないのね。もしかして2人を見捨てるの?」
「…………っ」
違う、そうじゃない。
だけど、攻撃を止めたところでウラヌスの要求を達成するころには2人は確実に死んでいる。
でもだからといって、今見捨てたりもできないのだ。
もどかしく無力な自分に涙が溢れてくる。
私は一体どうすればいいのよ!!
生きて会おうって2人と約束した、その約束が果たせなくなるかもしれない。
そんなのは嫌。嫌だけど、私にはどうすることもできない。
四神。神なんて名ばかりで、私にそんな大層な力などない。
これっぽっちもないのだ。
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