第6章 30話 全力

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「私は全力で行ってもいいんだけど……いいの?四神の2人は」 ヒラヒラとカードを揺らして脅しにかかるウラヌスに玄武と朱雀は黙り込む。 今の2人には決めかねるのだ。 「何も言わないのね。もしかして2人を見捨てるの?」 「…………っ」 違う、そうじゃない。 だけど、攻撃を止めたところでウラヌスの要求を達成するころには2人は確実に死んでいる。 でもだからといって、今見捨てたりもできないのだ。 もどかしく無力な自分に涙が溢れてくる。 私は一体どうすればいいのよ!! 生きて会おうって2人と約束した、その約束が果たせなくなるかもしれない。 そんなのは嫌。嫌だけど、私にはどうすることもできない。 四神。神なんて名ばかりで、私にそんな大層な力などない。 これっぽっちもないのだ。
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