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「訴えられたくなかったら、2度と私に近づかないで下さい」
半分本気で、半分八つ当たり。
この私達のやりとりを、ちょうど振り向いた誠さんが見ていたことには気づけなかった……。
誰? あの人……。
気がつけばもう誠さん達の姿はなくて。
力なく腕を放した隆太郎さんを残してタクシーに乗り込む。
マンションに向かいながら、店長に電話を掛けた。
2コールで電話に出たのはのぞみちゃん。
「のぞみちゃん? 椎名です。店長今あいてる?」
『あ、女神先輩、お疲れさまです。店長に替わります』
『もしもし、女神ちゃん? ランチどうだった?』
店長の言葉で気がついた。
お昼ご飯を食べ損なった……。
それどころじゃなかったけど。
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