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「ギリギリ、
間に合うと思うんだけど、
…もし間に合わなそうだったら、
おうちに電話入れてくれる?」
「……」
わたしは先生の顔を
じっと見つめた。
「先生…」
「なに?」
「あの…。今日は、
…まっすぐ帰るってことですか」
「え?…なに、
どこか寄るの。…コンビニ?」
「……」
「何だよ」
「……」
わたしは小さな声で、
ぽそりと呟いた。
「お泊りして来るって、
お母さんに言っちゃった…」
「……」
先生はウインカーを止め、
サイドブレーキを引いてから、
わたしの顔をまじまじと見つめた。
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