クリスマスパーティー #2

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さらりと言い放った私の顔をじーっと見つめる。 「そうだったよな。 あぁー。またしばらく、お預けじゃん」 本当に悔しそうに言うから、 なんだか少し気持ちが軽くなった。 「やっぱ、そこなんだね」 「仕方ねぇだろ。もう限界をとっくに越してんのに。 今日の夜はいるんだよな?」 「え、今日の夜?」 あんなことがあって、今日も帰ってこないと思っていた。 半分諦めていたのに。 「いるにはいるけど……」 口ごもってしまう。 「昨日、期待させたのにあんなだったし」 「別に、期待してないけど」 減らず口は、どうにもならない。  本当は昨日の夜あるはずだっことを想像してずっと緊張してたのに。 「夜、寝ないで待っといて」 「何時になるかわからないのに?」 不服そうにしてる私を見て、 「あぁ、じゃ俺のベッドで寝てていいから」 ニヤっと笑う。 「やだよ」 即答したのに。 「ごめん。俺、行かないと」 高杉は、一方的に話を終わらせて、 自分の部屋に一度入り、 バタバタと着替えて、カバンを持ってから 私に触れるだけのキスをして、 「じゃあ、また夜な」 と、来た時と比べるとかなり元気そうに軽く言って、 部屋を出て行った。
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