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「ねぇ、お兄ちゃん。
お兄ちゃんと会った時、ウソツ……、晃樹さん、元気だった?」
玄関まで後をついて行き、お兄ちゃんにこっそり聞いてみる。
「んー……、まぁ、研修明けで疲れてはいたけど、普通だったよ」
「そっか」
じゃあ、この前の違和感は気のせいかな。
お兄ちゃんは、またな、と言って玄関を出ていった。
私は鍵をかけ、リビングへ戻る。
ウソツキさんの高校時代か……。
ソファーでクッションをはさんで体育座りをしながら、先程の話を思い返す。
そういえば、“不細工でデブでハゲ”って言ってたな、ウソツキさん。
私はフフッと思い出し笑いをしながら、今度お兄ちゃんにこっそりアルバムを持ってきてもらおうって思った。
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