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「――え、結局戻ったの?」
月曜日。ランチタイム。
目の前には、ニヤニヤ嬉しそうに私を見る、金森さん。
「――はい。」
渋い顔で、相槌うって、自分にグサッと刺さった金森さんの言葉に、食欲低減。
「ははっ、やっぱねー。」
「――え?」
「そんなさ、まっさらな恋愛、二十代超えた社会人にそうそうあるわけないじゃん。
そんなの待ってたら一生独身だよ」
サラッと言いのけた金森さんに、唖然。
もっと他の事言われるかと思ってたのに。
「それは、ちょっと極端じゃ……」
「だいたいさ、成田さん、イイ子ちゃんすぎ。
もっとズルくやればいーのに。」
言葉が。
――出てこない。
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