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ワクワクする反面、公私混同しないかどうかが我ながら心配でもある。
念の為、仕事上では水城さんと呼ぶつもりではいるんだけども……。
「小澤、資料の準備できてる?もし出来てたら一回チェックしたいんやけど?」
「出来てますよ」
「お、小澤ちゃん最近仕事早くなって来たんでないの?」
今回の会議で使う資料を小澤に用意するように頼んだのは私。
少しでも小澤に経験を積んで欲しいと思ってるから。
傍から見れば十分仕事も出来るし、他部署と比較すれば抜きん出ている。
でも私と山口が横に居ることでその角を隠す事になっていた。
それは小澤にとって良い悪いは半分半分。
微妙に隠れたその姿を隠しながら、私は小澤に経験を積ませようとしていた。
もちろん山口も知っている事で、私以上に小澤を頼もしく思っている人物でもある。
「誰かさん達が人使い荒いですからね」
「あら、失礼な」
「親の心子知らず!」
「なんか山口が言うと軽く感じる」
「おい!それひどくないか?」
「織愛さんに同意」
立って居る私と山口との間でしゃがみ込む小澤は無邪気に笑いながら手をあげていた。
その姿がなんとも子供っぽくて可愛いと感じて本気で笑ってしまった。
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