第11話

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光っていた。 少なくとも当時の私が見たら。 それは光り輝いて見えた。 いつからだろう。 それがくすんで見えたのは。 いつの間にか魅力がなくなって。 投げ捨ててしまおうと思った。 でも出来なかった。 少なくとも思い出がたくさんつまっていた。 くすんだ光はきっと。 私に夢を与えてくれた証拠だろう。 夢を与え終えたそれは。 役目を終えてただの石ころのように。 もしかしたらこれからきっと。 また光を取り戻すのかもしれない。 そう信じて。 私はそれを磨くのだ。 今度は私が夢を与えてあげる。 そうすればきっと。 また光り輝いてくれるはずだ。
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