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猫と一夜
本当に私って単純。
昼間、あんな出来事があったのにも、かかわらず今の私の頭の中はお酒一色。
でも、頭の片隅には真太郎さんがいるのは確か―――。
「鈴音さん、つまみこれでいいですか?」
「うんうん、いいよ」
思うように仕事が進み、残業もない。
梶君と家の近くのコンビニに寄りお酒のおつまみを一緒に選ぶ。
そういえば梶君とサシのみするのは、あの時以来。
「出しますよ?」
「いやいや、今回は年上の私が「ここは男性に甘えてください」
梶君って本当にスマート。
「ありがとう、なら荷物持つね」
そう言いながらコンビニの店員さんより袋を貰おうとすると、それを梶君が阻止した。
「鈴音さんは、俺と繋いでください」
と言いながら店員に出した手は梶君の手に収まった。
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