第10章

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────漣 礼音 (生徒会会計)視点──── ……まさか、総隊長がいるなんてな テスト期間に入ると、勉強するために仕事ができなくなる だからこそ、どれだけ仕事が残っているか確認してから勉強した方がいい テスト期間が終わってからやる仕事の量の確認と、仕事の優先順位を決めなければこれからが辛くなる そう思って、まずは生徒会室に行ったんだ。そして、親衛隊に任せても大丈夫な書類があったから、届けがてら親衛隊室の様子を見に行った テスト期間中だから、誰もいないはずと思っていた しかし、予想は外れ、総隊長がいた …しかも、仕事をしていた。俺が来たことにも気付かずに いや、人が来たことには気づいていたみたいだった。書類を置くように言われたからな。 だが、それも無意識のうちに行っているみたいで、誰が来たのかも理解していない。 こんな、テスト期間中で、誰も見ていない、誰にも気付かれないのにも関わらず、仕事をこなす姿に驚くと共に、きっと、総隊長はいつも、こんな感じで頑張ってきたのだろうと思った。 俺はどれだけ総隊長の頑張りを見逃してきたんだろう。 誰も見ていなくても、自分が出来ることをこなす総隊長に強さを感じた。 そして、俺も総隊長みたいに頑張らなければと決意した。
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