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俺は中学生の頃異世界に召喚されたことがある。
それも勇者としてだ。
中学二年生で厨二病を発症していた俺は、ようやく来るべき日が来たかなんて思いながら、自分のやりたいことをして、三年掛けて魔王を倒すことに成功した。
ただ魔王を倒した後はお払い箱で、脅威になるかもってことですぐに異世界から地球に戻されたんだけど、地球でも勇者の力は健在で、高校は陸上競技の出来るところに入った。
成績もトップで運動神経バツグンの俺は女子にモテたが、異世界に居た頃に女に酷い目に遭わされてから、女性には関わらないと心に決めていて、俺の周りには男友達しか居ない。
女なんてどうせ男をアクセサリー感覚で扱い、自分を可愛いと思い込んでる奴ばかりだ、何をしても許されるなんて思ってる奴も居る。
反吐が出る。
俺は高校二年で、部活後の教室で片付けをしていた。
そして俺の準備を待っている青年がいる。
「勇、お前はいいよ。成績も学年トップで運動ができて……あとモテて!」
俺を勇と呼んだのは、勉強が苦手でだけど運動神経はかなり高く、外見も俺と違って超イケメン。
茶髪のショートヘアは癖毛で所々はねている、日本人とアメリカのハーフらしく瞳は茶色だ、ちなみに身長は俺より高い。
名前は斎藤正明俺の親友だ、中学時代からの付き合いだで、俺が地球で三日行方不明だったのを必死で探してくれた人物でもある。
そんな俺はフツメンで生粋の日本人、髪も黒ければ目も黒い、身長は平均くらいだ。ショートヘアだが傍から見れば前髪を少し長めに伸ばし、黒縁眼鏡をかけた俺は根暗にしか見えないだろう。
俺は少し不機嫌な正明にこう声を掛ける。
「イケメンが悔しがってる光景はまさに、メシウマだな」
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