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プロローグ
わたしのお隣さんである玉岡学君という子はいつも元気で明るくて、自信屋さんで努力家さん。
お家がとても裕福で、小学生のころから家庭教師の先生の付き添いのもと人一倍お勉強していたし、毎年マラソン大会の前には専門のコーチの指導を受けながらトレーニングを行っていた。
だから成績はクラスで一番。
おまけに容姿も整っているから、クラスの女の子からはとても人気があった。
本人が嫌がるから面と向かって言わないけれど、王子様なんて呼んでいた子もいたくらいだ。
それに対してわたしはというと、植物が好きってだけで他はこれといって特徴がないダサダサ女。
地味でパッとしないあまり、気を抜いたら存在自体を忘れられちゃうこともあって、それで付いたあだ名は幽霊女。
あ、これは逆に特徴的かも。
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