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オリバーは、黒いラブラドールレトリバー。
このペンション「オリバー」の看板犬で、
穏やかで人懐っこくて、賢くて。
ってそんなこと、今はどうでもいい。
寝坊だ、寝坊。
「おはようございますっ！
遅くなってごめんなさい」
オリバーに続いて部屋から出て、
バタバタと階段を降りて１階に行くと、
優子おばさんは、ニコッと笑ってこっちを向いた。
ひとまず怒ってないはいないようでほっとした。。
「おはよう。ギリギリセーフってことにしておく。
とりあえず、ひなたちゃんは、キッチンに入って。
あ。そこに掛かってるエプロン、
ひなたちゃんのだから、使ってね」
「はーい！ 」
元気よく言って、キッチンの扉を開く。
キッチンの中では、コック服の雄おじさんが、
忙しそうにフライパンを動かしていた。
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