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コトの発端は、２週間前。
私がため息混じりに嘆いた言葉を、
お母さんに聞かれちゃったことが、
はじまりで。
「あぁあ。どっか遠くに行きたいなー」
大好きだった剣道部の浅海センパイに振られて、
いじけてベタな恋愛ドラマ見ながら、
ポテチをかじってた時、
思わず出てしまった声。
台所にいると思っていたお母さんが、
実は、すぐ横にいたなんて、
ちっとも知らなかったから、
かなり大きな独り言だったと思う。
まぁ。
振られたって言っても
告白する勇気なんて、なくて。
浅海センパイと彼女らしきすごくキレイな人が
手をつないで、歩いているところを
目撃してしまったってだけなんだけど。
それでも、
ショックはショックなわけで……。
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