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「剛は僕を恨んでる。僕の所為で死んじゃったから」
花を供えていたのは、許してもらいたかったからなんだろうな、と景壱は考えていた。
「剛君は恨んでないよ」
「何で分かるんだよ!」
「だって、ここに居るから」
景壱は悠に連れられた剛を指で差した。
「見えるの? 剛、何て言ってる?」
半信半疑の様子で、将弥は景壱に尋ねる。
「自分で聞いてみて」
将弥と剛の手を景壱が握る。
「剛! ごめん。僕の所為で」
剛の姿が見えたのか、将弥は、そこに向かって頭を下げる。
「兄ちゃんの所為じゃないよ」
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