第2話

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まさか追いかけてはこないだろうと思いながらも エレベーターを待つのが怖くなって、 非常階段を駆け下りすぐ右手にあった化粧室に入った。 ここなら入ってこられない、と妙な安心感を得た後、  胸に両手をあてがい呼吸を整えるのに努める。  「…」 乱れた鼓動がなかなか正常に戻らない。 一体、さっきのは何だったのだろう。 あたしは眉根を寄せ、 鏡の中の自分に答えの出ない答えを必死に聞いた。 そんなこんなで 常務とあたしの出会いは 互いの心に不穏の影を落とした。
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