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「じゃ、開けんぞ?」
「お…おう!」
あれから特に何も起こる事なく教室の前に着いた。
扉に手を掛けながら確認をとる桐火に頷きながら、小さく深呼吸をする。
初めての教室
初めてのクラス
高鳴る胸を抑える様にぎゅっと掴めば、ガラガラと音を立てて扉が開かれる。
ーーガラガラッ
「~が盛んになったから…あ?コラ漣。遅刻だぞ。つかもうあと3分で授業終わるぞ。ラーメン出来る時間だぞ。俺ぁ、腹減った」
「あん?知るかよ。俺はうどん派だ。」
「テメッ、うどん派だったのか!ラーメン好きの顔しといて、この反逆者め!」
「ラーメン好きの顔ってどんな顔だよ!勝手に反逆者扱いすんじゃねぇよ!」
「ハンッ…テメェみてーなうどん野郎はタヌキに緑に染められて宇宙人扱いされてろ!」
「アホか!緑のタヌキはそばだよ!」
「知るかバカ!」
うん、取り敢えずうどんの話はもう良くない?
確かに!確かにうどんは魅力的だぞ?
あのツルツルとした白いボディーとか、上に乗せられた茶色いきつねとか。
そういや桐火がうどん食うときはいつもきつねだけ奪ってたな。
そんときの桐火の顔は凄かったな。
あの人気アニメ、クレパスしんくんに出てくるポゥッちゃん並みに鼻水垂らして泣いてたな。
傑作だったわ。腹抱えて笑ったわ。
…でもさ、そんなうどんの話より
俺をまず紹介してくれよぉぉぉ!!
桐火の後ろにいるから先生にも、クラスの奴等にも気付かれてねぇよ。
ひょっとしたら俺、忍者になれるんじゃねぇか?って位全く気付かれてねぇよ。
ちょっと切ねぇじゃねぇのよ。
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