謎猫

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俺は飢えていた。いつものことながら、食費を欲しかったゲームを買うのに使ってしまったのだ。   他の何かを削って食費に回そうにも、削れるような何かが俺にはなかった。 高校まで、やりたいことが見つからなかった俺にも、やりたい仕事が見つかって、夢を叶えるために上京してきた。   やりたいことだったから、辛いことも辛いと感じないし、一人暮らしにもやっと慣れてきた。だが、限られた仕送りで遣り繰りしながら生活をしていたのだが、最近はまっているギャルゲのセカンドがでて、二の次もなく買ってしまったのだ。   反省も後悔もしていないと言いたいところだが、後悔はしている。 三度の飯よりゲームが好きと豪語する俺だが、やはり5日飯を食ってないのは流石にキツい。   まぁ、一週間くらい食わなくても死なないだろうとは思うが、飯を諦めて買ったのに、空腹からかゲームをする気力もなく、例のギャルゲを出来ないのが精神的にもキツかった。   「あぁ…バイトしようかな…」   上京して半年が経つが、中々バイトが決らなかった。 いや、決らなかったと言うより俺にする気がないのだろう。バイトをしなきゃ生活がキツいってのはわかってるのだが、どうしても身体が拒否しているのだ。   「お金のなる木ってないのかな…」   そんなバカなことを考えながら、パソコンでブログを書いていた。
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