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サァサ皆様お立ちあい 時は大正三十年 (はな)の帝都の()の闇を ()けし怪人赤マント 間抜(まぬ)け警部をあざ笑い 今日は宝石明日仏像 衆人環視(しゅうじんかんし)のその中で 見事に盗み喝采(かっさい)を 浴びし自在の百面相 ところが宿敵名探偵 気障(きざ)洒落者(しゃれもの)名探偵 西洋美女の尻を追い 一路(いちろ)英国倫敦(ロンドン)へ 張り合い無きは赤マント ついつい油断の赤マント ピストルズドンと撃ち込まれ あわれ冥途(めいど)へ旅立った 名探偵も怪盗も おらぬ帝都の静けさよ ポツンとひとつ残されし 謎に挑むは迷探偵 間抜け警部を相棒に 食いつめ書生(しょせい)の迷探偵 ロイド眼鏡のその奥の 瞳が見据(みす)えしその先は 謎が隠せし真実か それとも汁粉(しるこ)の甘い湯気(ゆげ) 食いつめ書生と相棒の 間抜け警部のこの二人 快刀乱麻(かいとうらんま)を断つ如く 謎が解けるかご(ろう)じろ サァサ皆様お立ちあい 帝都奇談のはじまりはじまり~
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