【おかしな大名・牧村利貞】

5/12
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/110ページ
  (…また、あの夢) ふと目覚める前の記憶を振り返ると、出て来るのは此ればかり。 (「現実」とは言え…辛い) 二度寝をしようと身を捩ってみるも、燦々と照り付ける夏の日差しには敵わない。 (「本人たち」は…もっと辛かったろう) 他人事とは済まない世界で抱く此の感情は、世間的に考えれば「普通」。 (でも僕は……「違う」) 目覚めた途端に現実へ引き戻される現状は、今日もきっと、変わることは無いだろうから。 (だって「僕」は―――…)  
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!