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その刹那。
世界が半分へ割れていく。
ページを破るように。
音を立てて、世界が崩れるように半分へ分割されていく。
視界に映るのは、何かを振り下ろす美しき男。
男のくせに、妙に美しい。
肌は白く。整った眉と高い鼻と、全てを見通したような黒い瞳。
その向こうに見えるのは、ゴツゴツとした岩肌に無造作に転がる石。
山頂の静かな景色が人生最後の居場所。
直後、フラッシュをたいたように景色が一瞬だけ真っ赤に染め上げられる。
あまりにも呆気ない世界の終わり。
そして、訪れた暗闇。
そこには奴の声だけが轟いた。
「確かじゃないけど。まあ、勘かな」
世界は暗闇で包まれた。
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GAME OVER
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