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その次の日、俺は旅立つことになった。
俺に与えられた任務は、戦争が始まる1週間前までに、ヒカルを連れてくること。
何故チームへ入らなくても良いかは、あの会議の後、曹操にしてもらった説明で納得が出来た。
体を変形させながら曹操に意地でも連れてこいと命令された俺は、はじめてのおつかいの子供のような気分にはなれない。
つまり、手ぶらでは神と三国志は絶対に納得してくれないわけだ。
どうすんのよ。3択が出てくるはずもなく。神のお言付けが空から降ってくることもなく。夢であるはずもない。
振り返れば、懐かしきメビウスの輪の領土。
さらば、横浜。
ありがとう。横浜。
いつか……じゃなくて絶対に1週間前までにヒカルを連れて帰ってくるぜ。
なあ。光刀。
俺はお前だけが頼りだ。
『心配しなくていい。炎神。私が君を守ろう』
この時の俺は、本物の戦争を知るはずもない。
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