戦争の行く末

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声を荒げる孫権だが、既に戦闘態勢に入り、背中越しに凄まじい命力を感じた。 どうやら、ここを去る気は無くなったようだ。 「劉備は私がなんとかしましょう」 天草総長の体からは能力を使う兆しが見え始めた。独特の感覚が肌に伝わる。 距離があまりない中、小声で話し始めた。 「もうすぐここへ卑弥呼さんと牛若丸の隊が来ます。こうなることを予想してここへ呼びました。土方さんはすぐに最前線へ行って指揮をとってください。ここで敵を食い止めたおかげでこの付近に敵はいません。つまり、今が攻め込むのには絶好の機会」 そこまで状況を把握して、ここへ来た? 天草総長にしては出来過ぎている気がする。 「卑弥呼さんと牛若丸が来た後は三人で孫権さんを。土方さんは道中に家康の道を通っていってください」 この人は短い時間の中で、どれだけ行動したんだ? 凄い。全体の状況を把握していなければ、この指示は出せない。 「ミラは何とか他の者が来るまで持ちこたえてください」 自身満々に微笑む天草総長は何よりも輝いて見えた。 「これらは全て局長が言ってたんですけどね」
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