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「…………」
初見さんが足を止め、目を丸くした。
「何それ……」
ぷっと吹き出して身を屈めて笑い出す。
「もっとそういうの出したらいいんじゃないですか?
木崎さんとの絡みとか、見てると意外で……」
流れて出ていた言葉が止まった。
「え?……どうした?」
「いえ……。
ただ、初見さんはイメージ先行だから。
時間はかかるかもしれませんがちゃんと伝わりますよ」
「……そう?」
眉を上げ薄く笑う。
今……本音を隠した。
言いかけて止めた。
それで分かった。
……自分がこんな性格だって初めて気付いた。
ありがたい事に、初見さんはこの件についてはもう触れなかった。
先輩が来たのは飲み会が始まって1時間程過ぎた頃。
初見さんの隣に座り、いつもの掛け合いをしているようだった。
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