桜舞う頃に

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   柔らかな陽射しが暖かく眠りを誘って薄紅色の絨毯の上で花弁を散らす木に背もたれする少女  手の中には1冊のノートとシャーペンがあり  書き綴る文字は几帳面な性格と少女らしい文字だった 「シュリ…朱里こんな所で寝ると風邪ひくぞ」 「ん…んー慧斗…眠いんだもん」  朱里は背伸びをして桜の木を見上げて慧斗に微笑む 「寝顔撮って良いなら止めないぞ」 「意地悪…ねぇ慧斗、覚えてる?」 「何をだ?」  慧斗は首を傾げて朱里に聞く 「あのね、去年の今頃のこと」 「ああ、朱里がボーっとしていて自転車で転けてケガしたことか?それともメロンパンが食べたくなってコンビニを回ったことか?」 「もうコンビニの話は良いの!!…はぁ…慧斗ったら…」  朱里は溜め息をして手元のノートを捲りながら言葉を濁す 「ここで転けた朱里と初めて出会ったことだろ?」 「うん♪ちゃんと覚えててくれたんだ!?」
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