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side.馨
どうしようか。
あとは
「ゆ、遊佐くん」
肩をとんとんと叩いても、いっこうに起きる気配はない。
「遊佐くん」
「ーー・・・っせぇな」
「っ」
低い唸るような声。
ゆっくりとあげられた顔には、いまだに少年のあどけなさが残る。
なのに、スッゴい怖い。
可愛い顔してるのに。
私からすれば羨ましいくらいなのに。
「なんだよ」
「あの、ノート提出なんですが、あと遊佐くんだけで」
「ーー・・・あぁ」
ごそごそと机をあさって私の手にのせる。
「あれ?名前...」
「チッ」
「(ビク)」
「おい、ペン貸せ」
「あ、はい」
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