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夜舟
静まり返った
夜闇に舟を浮かべて
行ったり
来たり
大切な物だけ掴み取り…
不要なものは沈める…
深く…
深く
イキが出来ない程に…
そう…
綺麗な物は濁らせてはいけない。
僕の手のひらで
すくいとれるのは
ほんのわずか…
こぼれ落ちた滴は深く深く…
静かに
沈んでいく…
僕の手のひらの隙間から
君の無垢な瞳に…
あどけない口元に宿る光を
道標にここまで
やって来たというのに…
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