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都心の真ん中とはいえ、ここは、雅人の話通り、星空が、よく見えた。
さすがに、天の川は、見えなかったが…。
「あのさ、今日、こんな、食事会開いた、本当の理由なんだけど…これなんだ…。」
雅人が、出してきた小さな箱の中には、キャンドルの光に煌めくペアの指輪があった。
「新宿のミルキーウェイに行って、作ってもらったんだ。」
「蓮叔父様に、作ってもらったの!?」
「ああ。昌浩に頼んで、場所と店、教えてもらったんだ。
香菜は、ペアのもの、欲しがってたでしょ、篤志さん。…でも、あなたは、作らなかった。
それは、そうですよね。梢と繋がってるドックタグがあるのに、新しいペアのもの香菜と作るわけには、いかないですもんね。
俺ね、香菜と付き合うって決めてから、考えていたんです。
絶対に、香菜とペアのもの作るって。
ふたりに、当て付けに、ドックタグ作ろうかとも思ったんだけどさ…なんか、違うなって。
それで、まあ、定番だけど、指輪。
ミルキーウェイで、作ってもらったんだから、天の川にちなんだ、七夕に、渡すのもいいかなって。」
「雅人、それすごく素敵なアイデアだね。」
「そうだろ、梢もそう思うよな。
で、ふたりに、お願いなんだ…俺の気持ちを、香菜に贈るから、見届けて欲しいんだ。」
「わかった。その話、受けた。」
「ありがとう!」
雅人は、嬉しそうに笑った。
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