第14話

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《惨殺》 その夜、唯は病院にいた。クラスメイト達の自殺以来誰とも会いたくないし話したくないし、あの日事を思い出したくなかった。あの日の出来事を喋ったら自分もどうなるか分からない。ただ、日が過ぎるに連れ食欲も出てきたし。入院して1週間、点滴だけの生活も今ではお粥を啜る事が出来る位の回復ぶりだ。そろそろ退院だろうと確信していた。早く病院を出たい、誰が訪ねてくるかもしれない、元気が戻れば戻るほど今度は逆に恐怖というものをダイレクトに意識してしまう。夜、なかなか眠る事が出来ない。 「皆どうして死んだんやろ!あんな奇妙な化け物に操られて。」 思い起こせば9人が自殺した1週間前だろうか、クラスメートで仲良しの美穂がインターネットで面白いサイトを見つけたと言い出した。自分の将来を的確に予言する占いサイトだと言う事で美穂を中心に他9人にその情報が瞬く間に伝えられた。唯はその9人の一人になる。そのサイトは10人以上の者はアクセス出来ないシステムになっていた。10人それぞれにアクセスナンバーが与えられていて、美穂は10人以上の者にサイトの事を教えてはならない約束になるといっていた。唯は美保から教えられたアクセス番号とサイトアドレスを記録し早速家に帰り試してみた。
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