第15話

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《罠》 「当たった! あのホームページの予想はすごい。」男は当たり馬券を握り締めた。阪神競馬場のスタンドで感動に包まれていた。 「今までこんなに勝った事は無い。」 30万円換金すると更に実感が涌いてきた。男の名は山崎吾郎と言った。その日夕食、男は家族と久々に贅沢をした。男の自慢は瞬く間に吾郎の勤務する会社に広まった。誰もが競馬で一山当てたいのは当然の事だった。 吾郎がそのサイトを目にしたのは3日前の事だった。サンスクリットと言うパズルの趣味の会ホームページだった。そのサイトに見慣れないアクセス項目があったのでクリックすると競馬100%予想と派手なCGが出てき。それも誰もがアクセスが許されるもので無く、抽選でアクセス権が獲得できる項目だった。それだけに吾郎はこのサイトの競馬予想が信頼できると踏んだのである。吾郎は抽選に選ばれアクセスナンバーを獲得した。そしてそのサイトから吾郎に対して、会社の人たちに限りサイトにアクセス可能であり、そのアクセス番号を社員の半数以上に伝えたらシルバーステージの予想、全員に伝えたらゴールドステージの予想が吾郎に与えられるという事だった。吾郎の予想ステージはブロンドステージで50~60%だった。それでも10レース中6レース的中すれば儲けは確保出来たし、現に先日は30万の儲けが出た。ダークホースの予想が当たればリターンも大きい。若しシルバーステージ予想が使用可能になれば80%以上の予想が貰えるし、ゴールドステージの予想が貰えれば100%の予想が貰える。なんとしてもゴールドステージ予の想を獲得したいと思ってしまう。
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