440人が本棚に入れています
本棚に追加
/351ページ
快里「凛のお母さんが…
『あの家は売りに出す』って。
…まさか聞かされてない?」
うーりーにーだーすー?
・・・頭が真っ白になった。
あまりにも衝撃的。
後退りしたら電柱に背中が当たり、頭を打つけ、その場にへたり込んだ。
(ど、どうすりゃいいんだ!?)
すかさずポケットから携帯を出して海外にいる両親の電話番号を打ち込んだ。いくら待っても応答してくれない。焦りで額に汗が滲む。そのとき気が付く。
凛「あっち、深夜だった」
がくっと項垂れた。絶望的。
今すぐに問い詰めたいってのに。
凛「…お前、なんで知ってんだ?」
虚ろな目で快里を見た。
快里「ちょっと前に電話で。『凛太郎をよろしくね』って」
涼しげに答える姿に何も言えなくなる。もう怒りを通り越して笑えてきた。
まず息子のオレが知るべきだろ。現に住んでいるのもオレだし、知らないままだったらオレは無理やり追い出されてホームレスになっているところだ。
公園から登校・・・
想像しただけで涙が出てくる。
最初のコメントを投稿しよう!