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「何も待つ必要なんかねーよ。つか、触んなや。」
私は強引に佐野くんの腕から引き離された。
「りゅっ…龍之介!」
「あっ、伊藤先輩。邪魔しないで下さいよ。もうちょっとで口説けそうだったのに。」
口説かれてなんかない、落ちそうになんかなってない!
龍之介はチラっと私を見て私は首を横に振った。
「ハったりもいいとこだな。噂だとお前…毎日毎日SEXする女が違うらしーじゃねーか。
…しかも、レイプもやるんだろう?
悪いけどそんな奴にコイツを関わらせる訳にはいかないんで。
二度と真琴に近づくな。」
ドスの効いた低い声。
声のトーンで龍之介がどれだけ怒ってるか分かる。
「…伊藤先輩、お言葉なんですけど
レイプはともかく
毎日毎日SEXする女が違うっていうのは一昔前の伊藤先輩と変わらないじゃないですか。」
佐野くんの眉毛が眉間にシワがよってるせいでつり上がってる。
「毎日じゃなかったけど確かに抱いてる女は違ってたな。
でも今は…ー
井上真琴しか抱けないくらいコイツに夢中だから。」
恥ずかしい台詞をサラッと言ったかと思えばニヤリとと悪魔の微笑みを見せた。
「井上先輩、また来ます。」
そう言いながら佐野くんは校門から出ていってしまった。
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