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「確かその剣は神聖属性が付与されてるからアンデッド系とかデーモン系のmobにかなり高いクリティカル補正があるんだって。
それと、その上下は防御と敏捷性がかなり高いのと、モンスターの憎悪(ヘイト)値に大きいボーナスがつくの。」
「ヘイト値?」
耳慣れぬ言葉に聞き返すと、ルナは律儀に答えてくれた。
「憎悪値っていうのは、モンスターにターゲットされやすくなったりするパラメータのこと。
普通は攻撃すればどんどんダメージが増えるにつれその値が増えていってそれだけモンスターに狙われやすくなるんだけど、その憎悪値ボーナス付きのジャケットなら憎悪値の増加が抑えられて攻撃してもモンスターに狙われにくくなるの。」
「うわあ……地味に反則臭いな………」
つまり二人で狩りに行ったとして、同じモンスターに俺がガンガン攻撃してもモンスターは大して攻撃も出来ていない相方の方を狙うということだ。
最も、流石にそれは極端すぎる例だが、それに近い現象は起こるだろう。
「でもダメージディーラーの役割をこなすなら便利な能力だよ。
例えばボスモンスター戦で壁役の人達にタゲが移ってる間にライト君がその恐ろしい攻撃力でガンガン敵のHPを減らせるんだもん。
戦闘時間もそれだけでかなり短縮出来るし、ぐっとボス戦が楽になると思うよ?」
「なるほど……わかった、続きを頼む」
「うん、わかった。最後はそのブーツだね。
それは確か効果が敏捷力がプラスされるってだけのシンプルな効果だけどシンプルだけに効果が絶大でね、プラスされる敏捷力が二百、これは大体レベルが四十前後のプレイヤーのステータス分。
これを装備すればライト君の敏捷力は元々のステータスと合わさってとんでもない数値になると思う。」
そう言うルナの顔は苦笑いが前面に押し出されていて、完全に引いている。
マリアさんもなんという化け物装備を格安でプレゼントしてくれたものだ。
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