黒幕登場?

7/26
937人が本棚に入れています
本棚に追加
/113ページ
「いいえ、気にしないで……私の方こそありがとう。助けに来てくれたとき、本当に嬉しかった。」 レミはユカリをそっと下ろしながらそう言う 「待っててね、すぐに戻るから……またあとでお話しましょう」 レミはそういって闘技場に戻る 「レミちゃん……」 ユカリは、レミに惚れたように呟く 「お別れはすまして来たのか?」 闘技場に戻ると、ズィーベがそう尋ねてくる 「律儀に待っててくれたのね……お別れは必要ないわ。私は死なないもの」 「また、すぐに壊してやるよ」 ズィーベはダークボールをマシンガンのように乱れ射ってくる 「そんな小細工……」 私はすべて回避し、持ち前の素早さでズィーベを攪乱する 「ちょこまかと……」 「せあっ!」 私は一気に肉薄し、ズィーベのむねに突き刺さっているレイピアを抜き、左胸、鳩尾、右胸と連続して突きを入れる 「良い突きだ……けど残念。効かねぇなぁ」 しかし、ズィーベの傷跡はみるみるうちに回復していき、あっというまに塞がる 「隙が出来たぞ!」 「くっ」 ズィーベの撃ってきた拳をすんでのところで避けるが、拳圧だけでもかなり飛ばされる 着地には成功したが、方膝をつく先のダメージで体は既にボロボロ。身体強化でごまかしているだけであり、体力も限界だ。 まずいわね……早く終わらせないと……私の体が持たない…… 魔法は身体強化以外に使えないし……本格的にヤバイわね 打開策を見つけられずにいると、上で様子を見ていた。細身で顔立ちのいい男と、女のように長髪で目付きの悪い男も降りてくる 「時間をかけすぎだ、ズィーベ」 細身の男がそう言う 「あ?なんだよノイン、これからが面白いんじゃねぇか」 「つっても、まだ殺さなきゃなんないんだぜ?」 長髪の男が、笑いながらそう言う 「そう言うことだ、3人で一気に終わらせるぞ。アハト、ズィーベ」 まずい、上の二人も降りてきた……今なら、ユカリだけなら連れてでも逃げ切れる。けど、それは学校の皆を見捨てる事になる………
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!