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ギル「じゃあ二人とも、空いてる席に適当に座れ。座ったら今日のこと話すぞ」
ギルがそう言うと、神谷は廊下側の一番後ろの席に座り、風見はというと……
風見「さっき言ったけど、風見亮だ。隣同士、よろしくな。ところで、なんでお前フード被ってるんだ?」
ユキ「……………」
僕の隣だ。
隣の席が空いてたから、嫌な予感はしてたけど、まさか本当に隣の席になるなんて……
ユキ「はぁ………」
質問には答えず、気付かれないように溜息をつく。
フェン《……ユキ、苦しい》
エント《ちょっと力を緩めておくれ…》
ユキ《あ、ごめんね》
無意識にフェンとエントを抱きしめる力が強くなっていたみたいで、二人が少し苦しそうに念話してきた。
力を緩めて優しく撫でると、二人は安心したように息を吐いた。
風見「?おーい、聞いてるか?……え?あれ、無視?聞こえてるよな?」
レイド「あー、そいつ入学式の日からそんな感じなんだよ。誰ともまともに話さないんだ。先生とは普通に話してるみたいだけどな」
風見「そうなのか?もしかして……」
ギル「よーし、それじゃあ今日やることを話すぞ。ちゃんと聞いてろよー」
風見はフレイムに何かを聞こうとしていたけど、ギルが話し始めたからか、聞くのをやめた。
風見(テンプレの魔力なしか聞こうと思ったけど、まあ後でいいか。というかあの抱えてる二匹使い魔か……?)
ギル「入学式から一週間、基礎ばかりだったが……喜べ!今日は使い魔召喚と魔武器生成をするぞ!」
またまた騒ぎ出す生徒達の声に、僕は今日何度目か分からないしかめっ面をするのだった。
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