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『ハニーサンドで待ってる』
「私の好きな…」
『アボカドのベーグルだろ?注文しとく』
デザイン・レイは恵比寿のビジネスタワーの2階と3階。
大通りを挟んで向かいがハニーサンドで、私の行きつけの店でもあった。
ビルの4階。大きな窓に囲まれた開放的な店内は、夜になれば街の光を映し出す。
祐介がいるのは…
「美澄!」
私を振り向く祐介と、ガラスに映るもう一人の祐介が私を呼ぶ。
「グッドタイミング」
窓際を向いているカウンターの上には私の好きな生ハムとアボカドのベーグルサンドとボリュームのあるローストチキンサンドがドリンクを添えて待っていた。
私も時間がないけれど、祐介だって仕事を途中で抜けてきている。
「お疲れさま」
私はすぐに椅子を引いて、祐介の隣に座った。
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