疑惑

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泣いている本人が一番驚いているなんて可笑しな感じ。 「ううん、ごめん。大丈夫、具合悪いわけじゃないから」 慌てて手の甲で涙を拭うと笑ってみせる。 でもユキは食べる手を止めたまま私の事を心配そうに見ている。 私は背筋をピンと伸ばし、深呼吸をすると 「ユキ、話があるの」 真剣な眼差しでユキを真っ直ぐ見つめる。 瞬間、ユキの表情が少しだけ曇ったのが分かった。 「昨日の事。ちゃんと話し合いたい」 でも私は気づかないふりをして話し続ける。 私の真剣な様子にユキは一旦、目を伏せ深く息を吐いた。 「そうだな。ちゃんと話さなきゃな」 そして私同様、背筋をピンと伸ばし、真っ直ぐ向き合ってくれた。 .
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