第五話 遠距離恋愛の壁的問題

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 メンタル強度がぱなすぎるっ! 「女の視点だとここいらが限界でさー。ここは新しく男側の視点を取り入れてみようと思ったわけよ」 「……いや、すでに女の視点は失われていると思う」  エロ本とか夢●後始末とか言い出している時点で間違いなく失われている。 「そんなことないわよぅ」 「………………」  白々しい。  本気でそう思っているなら視線を泳がせるな。 「で、堂本くんの場合は他にない? 女の子に、幼女魔王に知られたら立ち直れないこと」 「……って言われてもなぁ」  いきなり訊かれても困る。  エロ本と夢●は間違いなく立ち直れないけど、他に何を知られたら立ち直れないかと言われても、唐突には思い浮かばない。 「まあ、エロ本絡みで言うなら、見ているところを見られたら立ち直れないかな」  っていうか見られた時点でぶっ殺される気がする。  落ち込む暇なく見ていた映像ごと忘れてしまいそうな気がする。  だって全部おっぱいでかい奴だし……(汗)。 「エロ本だけ? エロDVDは?」 「……まあそっちも立ち直れない、かな」  生々しいことを訊かないで欲しい。  確かにそっちも見るけどさ……。 「アニメ派? 実写派?」 「………………アニメ派」  だから何で美少女にそんな質問されてるんだよっ!  どんな拷問だよこれはっ!  ケタケタと笑い続ける真澄。  ……俺の方が羞恥攻撃に晒されてるじゃねえか。 「ちなみに私はBL派~」 「心底どうでもいいわっ!!」  真澄の性癖なんて知りたくもねえしっ!  つーかBLかよっ!  どうして俺の周りにいる女性はどいつもこいつもBL好きなんだよっ! 「あははは。でもなーんとなく掴めてきたかも~」 「へ?」 「いやいや、これは立ち直れないだろうなーってことをちょっと思いついちゃった」 「……ど、どんなことを?」 「何? 知りたいの?」  ずいっとテーブル越しに迫ってくる真澄。  胸元、見えてます。  見ないように視線を逸らすのがやっとだが、ちょっとドキドキしてしまうぞ。  もちろん俺は魔王さま一筋だが。  それとこれとは別問題、ということにしておいてもらいたい。 「まあ、一応は協力した手前、知る権利はあると思うぞ」  と、主張しておく。
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