ジャガンディ王国

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side.アズール ーーーーーーーー ーー・・・ 「姉上、終わりましたか?」 「あぁ、ちょうどよかったわアズール どうかしら?」 出てきたのは、一枚の布でできた衣装を身にまとったニンフ 肌は白く磨かれ、髪も輝きを放っている 「湯浴みしたのか」 「はい、初めて香油も塗っていただきました」 「いい香りだ」 姉上も、侍女も、満足そうな表情を浮かべている 「ありがとうございます姉上 皆もよくやった」 「光栄です殿下」 侍女長が代表して俺の言葉に答える 「ひゃっ」 「やはり軽いな」 「アズール様?」 「もう連れてってよいのだろう?」 「もちろんでございます。 明日は準備があります故、あまりご無理をさせないようにお願いします」 「善処しよう」 「アズール、善処じゃなくて絶対よ」 「……ガイトが家に向かいましたよ? いいんですか、ガイトより後に家に帰ることになりますが」 「っそれを早く言いなさい!!」 「あ、サラ様ありがとうございました」 「また明日会いましょうねニンフ」 慌てて飛び出した姉上の後に続くように、部屋を出る 「アズール様、自分で歩けます」 「いい。今のうちに体を休めておけ」 「そ、れは……」 赤くなるニンフ いい兆候だな。 「姉上から教えてもらったのか?」 「はい……」 消え入るように小さな声 俺の肩に置かれた手はそれでもしっかりと服をつかんでいる。
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