第八十一話 白銀の楽園

9/41
2517人が本棚に入れています
本棚に追加
/2988ページ
ヤシュトーとメルリアがファリオールの下へやって来る。 「ファリオール!生きておったか!」 「ファリ兄様!」 魔法を中断した彼は、奥からやって来る父のストーグの姿を見詰めながら二人に話しかけた。 「話は後で!今は、奴らを!」 二人はすぐに頷くと、島がある方へ向かった。 父であるストーグが光の人魚たちと共にやって来る。 「お前に言いたい事はある……だが今は何も言わん……」 ファリオールは杖をやって来る敵に向かって構えた。 「ああ……悪いがそうしてくれ……」 彼の周りにマーマンの戦士が集まり、後方に魔道士達が集まった。 ストーグも魔法を唱える事にした。 「……皆よ……ここで戦うぞ!」 彼らのいる場所に骨サメに乗ったローレライ達がやって来た。 マーマンの戦士が槍の攻撃を槍で受け止め、反撃しようとしたが、背を向けた骨サメが尾びれを大きく振った事で、それは阻止された。 「くそう!」 ローレライ達は次々同じ攻撃をしていく。 「魔法を唱えさせる前に今度は魔道士を攻撃するぞ!」 彼らは下と上に分かれ、上下から魔道士を狙う事にしていた。 敵の動きを見たストーグは魔道士達に声をかけた。 「お前たちは下がりながら下に魔法を放て!上から来る奴らは我々が迎え撃つ!」 「来ます!」 マーマンの戦士が叫ぶと、敵は上下から後方にいる人魚の魔道士を狙って来た。 「放て!」 ストーグが叫ぶと、魔道士達は一斉に下側に向かって水流の渦を生み出した。 「右側は私に任せろ!」 カルキノスは、右側から来るローレライ達に向かって水の槍を放ち、こちらへやって来るのを邪魔した。 「うがあああああ!」 「ぎゃああああ!」 「向こうに近寄れん!」 「どう言う事だ!?」 「何だ、あの魔法!?」 泳いでやって来ていた右側のローレライ達は、突然喰らったことの無い魔法に驚きながら、水流に巻き込まれた。 そして骨サメに乗ったローレライの一部が上から魔道士に向かっていたが、そこに新手がやって来た。
/2988ページ

最初のコメントを投稿しよう!