食堂にいる彼女

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カラン。 出入り口の扉が開いた。 「!」 新しい客だ。それも学生ばかり何人も。 「ごめんなさい。お客さんだ。じゃ、ゆっくり食べてね」 彼女は行ってしまった。 「あー、あー」 涙が出そうだ。でも、泣くわけにはいかない。 潤んだ瞳で海を眺めた。それから視線は桜へ。花びらがはらはらと舞う。それを見て思った。 桜散る、と。
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